1.国土軸の変遷と新しい国土軸創造の必要性 |
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2. 新しい国土軸創造の必要性 |
今日の我が国では、明治維新以来の中央集権体制の下で、工業化と都市の成長を通じて形成された西日本国土軸(第一国土軸)が、敗戦と戦後復興、経済の高度成長、情報化・国際化の進展等の過程を経て、過度な東京一極集中の国土構造をもたらすに至っています。 その結果、国土の均衡ある発展が妨げられ、豊かな自然が失われつつあるなど、これまでのような成長方式の限界性が明らかになり、豊かさの内実に疑問が投げかけられるようになってきました。 このため、20世紀の西日本国土軸(第一国土軸)とは異なる特質をもった21世紀型の新たな国土軸を創造していくことが必要になっています。このことは新しい全国総合開発計画である「21世紀の国土のグランドデザイン」においても明確に位置づけられており、太平洋新国土軸をはじめとする複数の新しい国土軸を形成し、相互に補完・連携させることによって、日本列島全体の均衡ある発展を達成し、多様性に富んだ美しい国土空間を実現していくことが、国土政策の基本方向として掲げられています。 |
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