TOPIC

この道 どんな道
未来へつづく道

● 道と交流を学ぶ
 
 福岡県、佐賀県、長崎県の九州北部3県にまたがる長崎街道。この歴史ある社会資本を教育に活かそうという取り組みが、3県の関係市町村や青年会議所等の連携のもと、進められています。

 佐賀県塩田町は、長崎街道塩田宿として栄えたところ。塩田小学校の児童たちは、総合学習の時間をつかって、町の人にインタビューを行ったり、パソコンで街道に関するパンフレットを作成しました。
長崎街道 西岡家の写真
長崎街道 西岡家(塩田町)
 学習の成果は、学校関係者だけではなく、ぜひ地域の人みんなで共有しようと呼びかけ、往復12kmにおよぶ街道ウォークラリーを開催。これらのアイデアが子供たちの自主的な企画によるものだというから、驚きます。熱心な子どもたちの姿勢に保護者や地域の人も巻き込まれ、一緒になって街道のことを学んだとのこと。街道の交流を学習しているうちに、地域内でさまざまな人の交流も生まれ、「地域に誇りを持って、みんなが一緒に地域を元気にしていこう!」という気持ちになったのが一番嬉しい、と地域の人は語っています。

● 学校の前の道を知ろう

 一方、子供たちに負けじと大人も大奮闘しているのが同じ佐賀県の鳥栖市にある鳥栖小学校PTAのみなさんです。鳥栖小学校の正門前の道は、長崎街道。「いつも歩いている道が長崎街道と知らなかった」という子供もいる中、PTAのみなさんが主催し、轟木宿から田代宿まで4kmの親子ウォークラリーを開催しています。教育委員会の方々の説明を聞きながら熱心にメモをとっていたのは、保護者の方々。子どもたちと一緒に歩いて、自分のまちや道に関心を持つ人が増えているそうです。
長崎街道親子ウォークラリーの風景
長崎街道親子ウォークラリー
(写真:鳥栖小学校)

 「道は交流基盤」…道は、離れたまちの人たちとだけではなく、地域内、家族内の交流も生みだすようです。



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