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訪ねてみたい旧街道 16

 昔から道があるところには、人と文化の交流が育まれてきました。太平洋新国土軸を構成する17府県には、今も数多くの旧街道が残り、交流の歴史を今に伝えてくれています。今回は、兵庫県内の西国街道です。

【 西国街道(京都市〜北九州市) 】

 西国街道は、古代には山陽道と言われていました。大和朝廷によってつくられた山陽道は、日本の中心であった都と朝鮮半島との玄関口であった九州の太宰府を結ぶ重要な幹線道路として栄えました。江戸時代になると、山陽道は西国街道と呼ばれるようになり、畿内と西国(小倉)を結ぶ主要な道として再び賑わいを見せることになりました。ここでは、兵庫県内の西国街道を駆け足にたどってみましょう。
 現在の国道171号沿いに都からつながる西国街道は、西宮で大阪からの中国街道と合流します。このため、西宮は古くから宿場町として、また西宮神社の門前町、酒造のまちとして発展してきました。西国街道は、芦屋市打出で大名行列など公用の「本街道」と庶民が利用する「浜街道」に分れ、神戸市三宮で再び合流します。三宮の西に兵庫があります。県名にも名が記されたこの地は平清盛が港を築き、日宋貿易の拠点となったところです。幕末に外国から兵庫の開港を求められた幕府は、東隣の神戸を開港しました。その後、外国人居住地ができ、さらに東の三宮に神戸市の中心地が移っていくことになりました。
  神戸から国道2号沿いを西に向かうと、明石、加古川を経て姫路に着きます。右手に世界遺産・姫路城が姿を現わします。姫路に砦が築かれたのは1333年赤松氏の時代で、赤松氏の後、西国統治の重要拠点として羽柴秀吉、池田輝政、本多忠政が城に夢を託して拡張したそうです。さらに西に向かうと、赤穂です。大石神社や浅野家菩提寺の花岳寺など赤穂浪士ゆかりの場所が数多くあり、12月14日の義士祭には討ち入り装束の行列がまちを練り歩きます。

京都市〜北九州市の地図

姫路城の天守閣(姫路市) 姫路城の天守閣(姫路市)

神戸メリケンパークと神戸港 赤穂義士祭パレード(赤穂市)

西宮神社の十日戎(西宮市) 神戸メリケンパークと
神戸港(神戸市)

赤穂義士祭パレード(赤穂市) 西宮神社の十日戎(西宮市)

(写真:神戸観光壁紙写真集)



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