[太平洋新国土軸追跡調査隊]

ニワトリはどこに向かう? ニワトリのイラスト
太平洋新国土軸地域で生産された製品は、どのようにして私たちの手元に届くのでしょう?生産から消費までの旅を追跡してみました。

とり肉の生産地
 平成14年度の農林水産省「食鳥流通調査」によると、鶏肉(ブロイラー)の都道府県別生産量全国1位は鹿児島県、2位は宮崎県となっています。この2県で全国の約4割を占めています。同じ鶏肉でも、地鶏・銘柄鳥になると、生産量1位は徳島県、3位に兵庫県、4位に宮崎県が続きます。また、「その他の食鳥」として分類されるあいがも・うずら・あひる等は、その4割が愛知県産となっています。

ブロイラー生産量グラフ

とり肉の
 全国1位、2位の生産量を誇る鹿児島県、宮崎県からの鶏肉の流通について、全農チキンフーズ株式会社にお話をお伺いしました。
 鹿児島・宮崎から向かう最も大きな市場は首都圏・大阪・名古屋の都市部が大部分を占めるそうです。一般的に、処理された鶏肉はその日の夕方にトラックに乗せられ、旅に出ます。移動には高速道路を使う場合がほとんどですが、一部、志布志港から大阪港や川崎港に向けて船旅をする鶏肉もあるのだとか。高速道路で爽快に走る鶏肉トラックは、翌日の夕方頃には静岡県のあたりに到着します。

鶏肉の主な販路

とり肉は各地へ
 トラックで運ばれてきた鶏肉は、スーパーの流通センターや小売業者さんの倉庫に着きます。そこからさらに各店舗へと運ばれ、私たちの手元に届くことになるのです。流通分野では効率化が進み、高速道路のIC、JCT近くにスーパーの流通センターなどが立地している状況も多く見られるようになりました。おかげで、新鮮な地場産品をより安く、購入することができるようになっています。太平洋新国土軸の南端地域で暖かな太陽を浴びて育った鶏肉は、約1日で私たちの食卓に届くようになりました。
買物イラスト

とり肉の消費
 日本では、1世帯あたり年間11キロも鶏肉を食べているそうです。最も好まれているのは唐揚げで、消費傾向は西高東低と言われています。
 最近では人口あたりの焼鳥屋さんの店舗数をめぐって、福岡県久留米市、愛媛県今治市などが話題に上っていますが、徳島県徳島市は、県庁所在地の中で家庭での焼き鳥年間購入金額日本一となっています。

家庭での年間焼き鳥購入金額グラフ



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