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リレーエッセイ つながれ・ひろがれ!【11】
地域から届けよう生の声

〜静岡県企画部調整室調整スタッフのみなさん〜

新居関所(正面)
新居関所(正面)

 太平洋新国土軸の東端に位置する静岡県の西部地域、浜名郡新居町には、かつて東西交通の要衝であった「新居関所跡」があります。
 浜名湖開口部を今切口と呼ぶことから、正式名称を「今切関所」といい、慶長5年(1600)に設置されました。当初は今切口の近くにありましたが、地震・津波により再三被災・移転をしいられ、ようやく今の場所に落ち着きました。昭和30年(1955)国の特別史跡に指定され、全国で唯一現存する関所建物となっています。周辺には、「新居宿旅籠紀伊国屋資料館」もあって、江戸時代後期の旅籠の様式や宿場文化を伝える資料を展示しています。
 毎年7月下旬には、町の中心部にある諏訪神社祭礼において、「遠州新居手筒花火」が奉納されます。この手筒花火は、今から約280年前に当時の新居関所を所轄していた、三河国吉田藩(現在の愛知県豊橋市)から伝えられたといわれ、2日間で約2千本もの手筒花火が夏の夜空を焼き、手筒を抱えた男衆が火の海に乱舞する東海道の奇祭は、全国各地で出張披露されるほどになっています。
 今もなお息づく江戸時代の歴史と伝統文化の継承をみなさんも新居町で感じてみませんか。
手筒花火 手筒花火


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